#30 目指せ山川穂高選手!!大きな打球を飛ばすスイングとは??

球春到来!!プロ野球の春季キャンプがついにスタートしました。

沖縄県では広島(沖縄市)、ヤクルト(浦添市)、巨人(那覇市)、DeNA(宜野湾市)、中日(北谷町)、阪神(宜野座村)、日本ハム(名護市、国頭村)、ロッテ(石垣市)、楽天(久米島町、金武町)と多くのチームがキャンプを行います。

昨シーズン、セ・パ両リーグ最多となる47本の本塁打を放った中部商出身・山川穂高選手の打撃練習を生で見て、飛距離の大きな打球を飛ばすスイングを学ぶチャンスです!!

と思ったら、

山川選手が所属する西武ライオンズのキャンプ地は… 宮崎県と高知県 (泣)

そこで今回は、山川選手も行っていると思われる飛距離の大きな打球を飛ばすためのスイングについて話題提供します。

 

飛距離の大きな打球を飛ばすためのスイングとは??

打球の飛距離には「打球速度」と「打球角度」が影響します。

「打球速度」が最大になるのは、投球の軌道とスイングの軌道が一致し、バットとボールが正面衝突したときです(下図参照)。

しかし、ボールとバットが正面衝突した場合、打球は無回転となるため、打球には揚力の効果を得ることができません。

揚力の効果を得て打球の飛距離を伸ばすためには、ボールの中心より少し下側をバットでとらえ、打球にバックスピンをかける必要があります。

ボールとバットの衝突をシミュレートした研究によると、直球を打つ場合には19度上向きのスイング軌道で、ボールの中心の6ミリ下側をバットでとらえると飛距離を最大化することができるそうです(下図参照)。

すなわち、アッパー気味の軌道でボール中心のやや下側を狙ったスイングが、飛距離の大きな打球を飛ばすスイングということになります。

 

打率.500、長打率1.500を超える「打球速度」と「打球角度」とは??

2015年のメジャーリーガーのデータを使って打率.500、長打率1.500を超える「打球速度」と「打球角度」の組み合わせを示した「バレルゾーン」という指標があります。

打球の飛距離には「打球速度」と「打球角度」が影響しますので、「バレルゾーン」を通過した打球の飛距離は大きく、大半が長打となります。

 

下の図がバレルゾーンを示したものです。

バレルゾーンを実現するためには、98 mph(158キロ)以上の「打球速度」(Exit Velocity)と26~30度の「打球角度」(Launch Angle Range)が必要です。

また、「打球速度」が大きくなると、バレルゾーンを実現できる「打球角度」が広がります。

 

バレルゾーンを通過する「打球角度」を実現するには、スイング軌道やインパクト位置といった技術的な要素が大きく関係します。

一方、158キロ以上の「打球速度」を実現するには、そのような「打球速度」を実現できるスイング速度が求められ、スイングの発生源である筋量(筋力)が重要となります。

スイング速度と「打球速度」の関係を検討した研究によると、スイング速度が大きくなると「打球速度」は大きくなり、128キロのスイング速度によって158キロの「打球速度」を実現することができます。

また、筋量の指標である除脂肪体重が大きいほどスイング速度が大きいという研究結果があり、65キロの除脂肪体重があれば128キロのスイング速度を実現できると推定されます。

これらのことから、65キロの除脂肪体重がバレルゾーンを通過する打球を打つ条件であると考えられます。

中高生にとって65キロの除脂肪体重という条件はハードルが高く、中高生の野球選手が158キロ以上の「打球速度」を実現するのは難しいでしょう。

したがって、今は打球に角度をつけて打ち上げても、外野フライにしかならないかも知れません。

映画メジャーリーグ式の練習だった場合、腕立て伏せ10回のペナルティーが科せられますね (笑)

しかし、成長やトレーニングによって筋量が増加して「打球速度」が大きくなれば、長打を量産できる打者に成長する可能性があります。

よって、筋量が「打球速度」の条件を満たすときに備えて、バレルゾーンを通過する「打球角度」を実現できる技術(スイング軌道、インパクト位置など)を身につける練習を行うのも良いかも知れません。

 

まとめ

飛距離を大きな打球を飛ばすスイングとは、

① 打球に角度(20~35度)をつける。

➁ 打球にバックスピンをかける。

③ 打球速度を低下させない。

3つの条件を最適なバランスで実現したスイングである。

 

P.S.

山川選手は一部で「おかわり2世」と呼ばれていますが、初代おかわり君・中村剛也選手に匹敵する日本を代表する長距離打者になりましたね。

今後、沖縄から「山川2世」と呼ばれるスケールの大きな長距離打者が現れることを期待しています!!

 

参考資料

・ 森下義隆 (2018) 飛距離を上げるスイング軌道とスイングスピードの獲得.ベースボール・クリニック10月号 20-23ページ

・ 神事努 (2019) 打者の可能性を広げるバレルゾーン.ベースボール・クリニック1月号 20-21ページ

・ ベースボール・ギークス.フライボール革命は本当に日本人には不可能なのか?データで検証

・ Major League Baseball オフィシャルサイト.What is a Barrel?

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