#29 「正月太り」のハジマリおわり、体組成計で測定してみませんか??

もうすぐ今年が終わる~♪ やり残したことはないかい~

忘年会やクリスマスで美味しいものを食べましたし、やり残したことはありません!

お正月や新年会でも美味しいもの食べられますし、この時期は美味しものを食べる機会が多いですね。

とても嬉しい反面、体重の増加が心配です…(;゚∀゚)

 

「正月太り」に関するアンケート調査を行ったところ、女性の43.6%が「正月太り」を経験したとのことです[()オレンジページ調べ]

この調査は体重を測定して「正月太り」を調べたものではありませんが、

体重体組成計を使って「正月太り」のハジマリおわりを測定してみてはどうでしょうか??

そこで今回は、体組成計による体脂肪率の測定について話題を提供します。

 

体組成計による体脂肪率測定の原理

体組成計は生体電気インピーダンス法という方法を用いて体脂肪率を測定します。

生体電気インピーダンス法はからだに微弱な電流を流し、その電気の流れにくさ(電気抵抗値)を測定することで体脂肪率を推定します。

 

電気の流れにくさ(電気抵抗値)はからだの組織によって異なります。

脂肪は電気をほとんど通さないため、大きな電気抵抗値を示します。

電解質を多く含む筋は電気を通しやすいため、小さな電気抵抗値を示します。

 

これらのことから、身長と体重が同じ人でも…

体脂肪率の高い人(筋の少ない人)は電気抵抗値が大きく、

体脂肪率の低い人(筋の多い人)は電気抵抗値が小さくなります。

 

ただし、電気抵抗値から体脂肪率を推定する式は機器によって異なりますので、

体組成計はいつも同じものを使い、「体脂肪率そのものの値」よりも「体脂肪率の変化」を重視するのが良いでしょう。

 

むくみによって体脂肪率が減少する??

体組成計で測定した体脂肪率がむくみ(浮腫)によって減少することを示した研究(塩瀬ら 2017)があります。

この研究では被験者に上腕の筋を強制的に伸ばすような運動を行わせ、その後の体脂肪率の変化を調べています。

強制的に伸ばされる運動を繰り返すことで上腕の筋は損傷し、浮腫が生じます。

この研究でも運動を30回行った腕において、筋の損傷と水分量の増加(浮腫の発生)が確認されました。

以下の表は運動側および非運動側で測定された電気抵抗値から除脂肪体重や体脂肪率を推定した結果です。

運動側では除脂肪体重が約1.8 kg増加し、体脂肪率が約2.7 %減少しています。

以前のブログ(#28 躍進止まらないバドミントン日本代表!!世界で勝つためのカラダとは?? )でご紹介したように、除脂肪体重は筋量の指標となります。

よって、この結果は伸張性運動後に筋量が約1.8 kg増え、結果として体脂肪率が約2.7 %減少することを示しています。

こんなに効率の良い運動があれば最高なのですが、残念ながらこれは誤った解釈です。

筋に限らずからだの水分量が増えれば、からだの電気抵抗値は低下します。

よって、

今回得られた結果は伸張性運動後の浮腫(むくみ)の発生によって一時的に電気抵抗値が低下し、

結果として体脂肪率の減少と除脂肪体重の増加が推定されただけのものです。

実際には非運動側のように、この運動を行っただけでは除脂肪体重も体脂肪率も大きく変化しません。

 

この研究はからだの電気抵抗値から体脂肪率を推定する体組成計の注意点を示したものです。

すなわち、体組成計で体脂肪率を測定する際には、体水分の量やバランスが正常な状態であることが重要ということです。

 

体組成計による体脂肪率測定の注意点

体組成計はからだの電気抵抗値から体脂肪率を推定しますので、正常な電気抵抗値が得られる状態で測定を行うことが重要です。

からだの電気抵抗値は体水分や体温の影響を受けますので、体水分や体温が変動した後に測定を行うことは避けましょう。

 

<体水分を変動させる要因>

・立位 (立って生活することで夕方には体水分が下半身に集まります。)

・運動(発汗によって体水分量が減少します。運動で使った筋の水分量が増えます。)

・食事(消化のため胃腸に血液が集まります。)

・二日酔い(アルコールの利尿作用で体水分量が減少します。)

・発熱(発汗によって体水分量が減少します。)

・下痢

 

<体温を変動させる要因>

・運動

・食事(代謝量の増加によって体温が上昇します。)

・入浴、サウナ

・発熱

・女性の生理周期

・冷たい外気や冷房

 

このように、体組成計による体脂肪率の測定は様々な要因の影響を受けます。

できるだけ正確に体脂肪率を測定するためには、体水分や体温の変動ができるだけ少ない状態であることが求められます。

そのためには同じ時間帯に同じ状態で測定を行うのが良いでしょう。

体脂肪率の測定を習慣付けることを考えると、起床後に排尿を済ませ、体脂肪率を測定するのが良いのではないしょうか?

また、短期間の細かな変化に一喜一憂せず、長期間の緩やかな変化に着目することも重要です。

「正月太りとその解消は一日にして成らず」の気持ちでじっくり取り組みましょう!

 

オワリに

測定のときはいつだって少し怖いけど、

これも希望のかたちだってちゃんと分かってます。

元の体形に戻るのは最後の最後です。

「正月太り」に笑って「さよなら」を言えるといいですね!!

 

参考資料

・ 塩瀬圭佑、田名辺陽子、大西貴弘、高橋英幸(2017)筋損傷後の局所的な浮腫が生体電気インピーダンス法による身体組成評価に及ぼす影響、第72回日本体力医学会大会

・ 株式会社タニタホームページ.健康のつくりかた(正しい体組成計の使い方、体組成計の原理)

・ オレンジページくらし予報.今年のお正月、43.6%が「正月太り」を経験 正月明けは「増えた体重をとにかく戻したい」59.8% ふだんから体重を意識している人の正月太り度は?

 

謝辞

本ブログ記事の作成にあたり、参考資料の提供や内容に関するアドバイスを頂いた塩瀬圭佑先生に心より感謝致します。

 

 

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