#18 ‟小さな巨人“錦織選手から考える~BMIの活用法~


昨日まで開催されていた全米オープンテニスでは、大坂なおみ選手が初優勝、錦織圭選手がベスト4と日本人選手が大活躍しました。

二人の身長と体重を調べてみると…

大坂なおみ選手:身長180cm、体重69kg(大坂なおみ公式サイトより)

錦織圭選手選手:身長178cm、体重75kgATP公式サイトより)

大坂選手の方が背が高いのですね!!

男子プロテニス協会(ATP)ランキング150位の選手の身長と体重を調べると、

平均身長は188cm、平均体重は81kgということが分かりました。

今回は大柄な選手と激戦を繰り広げる‟小さな巨人” 錦織選手の体格について考えてみたいと思います。

 

下の図は身長と体重の関係を示したものですが、身長が高い選手ほど体重が大きいという関係が見られます。

マトリョーシカを考えてもらうと、「同じ形でも小さいマトリョーシカは軽い」ですから「身長が高い選手ほど体重が大きい」のは当然ですね。

 

では、身長の影響をなくす工夫として体重を身長で割ってみましょう。

身長の影響は少しなくなったように見えますが、「身長が高い選手ほど体重が大きい」という関係はまだ見られますね。

 

では、体重を身長の2乗で割ったらどうでしょうか??

「身長が大きいほど体重が大きい」という関係が見られなくなりました!

体重を身長の2乗で割れば、身長が違う選手の体格を比べることができるようになります。

体重を身長の2乗で割る??どこかで聞いたことがありませんか??

過去のブログで何度か登場しているBody Mass IndexBMIですね!

https://sports-okinawa.org/baseball-junior-training/

https://sports-okinawa.org/power/

体重を身長の2乗で割ったBMIを比較すると、

150位選手の平均値:22.9

錦織圭選手:23.7

身長の違いを考慮すれば、錦織選手は他の選手にも負けない体格をしているのです!!

 

ただし、

当然のことながら試合では身長の違いを考慮してもらえません。

それでも身長の高い相手に勝ってしまう。錦織半端ないって!!なのです。


【BMIについての補足】

Body Mass IndexBMI)」は日本語で「体格指数」と訳されるように、サイズの異なる個体間の体格を比べるために求められます。

その方法としては単純に体重を身長で割るものに加え、体重を身長の2乗や3乗で割るなどもっと複雑な方法もあります。

体重を身長の2乗で割る方法がBMIとして普及したのは、世界保健機構(WHO)がこの指数を使って成人の肥満判定の基準値を示したためと思われます。

日本肥満学会では下記のような判定基準を設けています。

尚、筋が大きく発達している人の場合、BMIを使って肥満の判定をすることはできません。

例えば、ウエイトリフティング日本代表の糸数陽一選手は身長160cm、体重64kg(日本オリンピック委員会より)ですので、BMI25.0となります。

判定基準によるとBMI= 25.0の糸数選手は肥満(1)となってしまいます。

#4 トップレベルのサッカー選手が持つ2タイプのスタミナとは!? その②

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#3 トップレベルのサッカー選手が持つ2タイプのスタミナとは!? その①

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#1 ワールドカップレベルの体重・体脂肪とは!?

先日はワールドカップで日本がコロンビアに2-1で見事に勝利をおさめました! 凄いですね!!

そこで今回は、どのような選手がワールドカップに出場しているのか!? 気になったので、体重・体脂肪に焦点をあてリサーチしてみました。これからワールドカップ出場を目指す選手にとって少しでも参考になれば幸いです。

全選手がワールドカップに参加しているわけではありませんが、イギリス・サッカープレミアリーグのトップチーム、U21、U18、の選手の体重・体脂肪に関しての情報があったのでご紹介させて頂きますね。

測定人数 : 1st チーム(27名)、U21(21名)、U18(35名)

体脂肪率(%):1st チーム(10.00±1.6%)、 U21(11.6±2.5%)、U18(11.4±2.6%)

脂肪量(kg):1st チーム(7.8±1.6kg)、 U21(8.8±2.1kg)、U18(8.2±2.4kg)

筋肉量(kg):1st チーム(66.9±7.1kg)、 U21(64.6±6.5kg)、U18(60.6±6.3kg

下記、文献の要約を更に要約したものです↓

各カテゴリーの測定(体重・体脂肪率)を行った結果、体脂肪率(%)、脂肪量(kg)に関しては、1st チームが他のカテゴリーよりも低いという結果だったが、それ以上に注目すべきは1st チームとU18カテゴリーとの筋肉量(kg)の差であり、若いカテゴリーの選手は、体脂肪率(%)や脂肪量(kg)を下げることよりもトレーニングや栄養指導を取り入れ筋肉量(kg)を増やすことをお勧めする。

さぁ、この論文を踏まえてもしもあなたが17歳の選手だった場合はどうされますか?

①私は1st チームの選手よりも筋肉量(kg)が少ないからガンガントレーニングをしよう!

②私はU18の選手の筋肉量(kg)の平均程度はあるから今のままで無理せず成長とともに自然に筋肉量(kg)が増えるのを待とう!

正解は、、、、、、、、、、

どちらとも! ←多分。。

つまり、個々の選手は成長段階(生理的年齢)によってそれぞれ状態が異なる為、一概にああしろ!こうしろ!とは言えないということです。骨端線が閉じ、身長の伸びもある程度落ち着いてきた選手は、上のカテゴリーの数値を目標にしてみるのも良いでしょう。しかしながら、その準備が整っていないのにも関わらず、数値だけを追いかけるということは必ずしも良い結果に繋がるとは言い切れません。トップ選手と同じ強度やボリュームのトレーニングを継続的に積むことは難しいので。。

まとめ

文献検索を行ってみると、過去に色々な方々が沢山のリサーチを行っていることに改めて気づかされました。とても有難いですね!そして、それらの貴重なデータやご意見をもとに新しい可能性を探っていくのも面白いかもしれませんね。とにもかくにも、トップ選手の体脂肪率(%)が10%前後だということを知れたことは収穫です!これからのみなさんの練習やトレーニングの参考にしてみて下さいね。

PS

今度は、トップ選手の身長と体重のデータでも調べてみようかな。

参考文献

Milsom J1Naughton RO’Boyle AIqbal ZMorgans RDrust BMorton JP. (2015) Body composition assessment of English Premier League soccer players: a comparative DXA analysis of first team, U21 and U18 squads.  2015;33(17):1799-806.